薬剤師が不足している本当の理由

いまや、「コンビニより多い調剤薬局」と言われています。薬剤師不足が深刻で、ハローワークの求人にも織り込みチラシにも、「薬剤師募集中」「時給2000円~」「未経験可」「扶養内歓迎」「週1日、一日2・3時間からOK」「時間応相談」など、魅力的な文句が躍っています。
そして「薬剤師 求人 700万」なんて募集もチラホラあります。
それなのになぜ、薬剤師は不足してしまうのでしょう。一般的には、「薬剤師は女性の仕事だから、結婚や出産で辞めてしまうから」と言われています。しかし、違います。本当の理由をお教えします。

現在、40代後半以上の方が学生の頃、医薬分業はされていませんでした。薬剤師が調剤しているのは、入院患者がいる大病院だけで、それ以外のところは事務員さんが薬を袋詰めして渡していました。ドラッグストアや調剤薬局もまだ多くありません。

その世代の方が大学生の頃は、女性は4年生理系大学に進学する人は少なく、薬学部は理工系と同様男子学生が行くところでした。そのため、中高年以上の世代は、薬学部を卒業した学生の多くは、最初から企業希望で企業に就職しました。男子は大学院に進学して研究職にか、製薬会社の営業職、女性は研究助手や事務職などに就きました。薬剤師として資格を活かせる「病院薬剤師」は、若干名の募集で、製薬会社の事務員より給料が安いという薄給も当たり前でした。

男性はもちろん女性も、給料の安さにあきれて企業を選ぶ人が多かったです。病院薬剤師は、窓もないジメジメした場所で、一日中立ちっぱなしで薬の袋詰めという仕事のイメージも悪く、おもしろくなさそう、絶対嫌だと不人気でした。そのため、偏差値の低い私大卒の人が、会社に入れなくて行くパターンが多く、偏差値が高い学校卒の人が病院薬剤師になると、学歴コンプレックスからイジメが横行しているという黒い噂がありました。

薬剤師は、薬学部の卒業生が誰もやりたくない仕事となっていたのです。
医薬分業が進み調剤薬局やドラッグストアが増えても、やはり学生の人気は4年生時代は企業でした。理由は、薬剤師のイメージが良くないからです。現在は、薬剤師は6年制になり、さすがに6年も行ったので嫌々薬剤師になる人も増えたようですが、そもそも上の世代がいないので、薬剤師不足は深刻なままです。